がんばリーリエ

がんばリーリエは、2017年10月に発売されたポケモンカードゲームのハイクラスパック「GXバトルブースト」に収録されたリーリエ(SR)の通称である。

当時の『サン・ムーン』シリーズに登場したリーリエは、お嬢様風の服装からポニーテールの活動的なスタイルへと移行し、強い意志を示すようになった。この姿がプレイヤーの間で「がんばリーリエ」と呼ばれるようになり、キャラクター人気の高さも相まって非常に注目されるカードとなった。

カードのイラストは、人気イラストレーターであるさいとうなおき氏が手がけている。柔らかなタッチとリーリエ自身のパワフルな意志を感じさせる構図により、コレクターの心を強く惹きつける出来栄えとなっている。同ハイクラスパックの発売当時、リーリエというカード自体がデッキ構築における必須級のサポートとしてプレイヤーにも重宝された点があり、さらにイラストコレクションの需要も重なって急速に価格が高騰していった。

GXバトルブーストは既に絶版となっており、再生産の見込みもないため、当パックが市場に多く出回る機会は極めて少ない。そのため、がんばリーリエは収録枚数の少なさに対して需要が増え続け、プレイヤーやコレクターが手に入れようとするほど入手困難となっていった。

実際には箱買い(1BOX＝10パック)をしても同カードを引き当てる確率はかなり低く、さらに状態の良いもの(いわゆる美品)や第三者鑑定機関でグレーディングされたPSA10などのカードは、オークションやカードショップで非常に高額で取引されている。以前までは数十万円だった価格が、ポケカ需要の拡大とコレクター人口の急増から数百万円規模へと高騰し、過去には1,000万円を超える売買例も話題となった。

また近年は、海外版や中国語版などの「がんばリーリエ」も存在し、そちらも国内版よりは安価であるものの、やはり同じく人気カードとして認知された結果、価格が高い傾向を維持している。

こうした背景から、このカードはポケモンカードの“バブル期”を象徴するといわれる1枚となった。絶版パックであるGXバトルブーストに封入されている点、そもそものリーリエ人気、さいとうなおき氏のイラスト力などが重なって、長期間にわたり希少かつ高額を維持しているのである。

総評

がんばリーリエは、キャラクター人気とコレクション性、そして絶版による希少性が絡み合った“超レアカード”として知られている。たとえ再版が行われずとも需要は尽きず、高額取引の代表例として今後もポケカ界の注目を集め続けるであろう。