CryptoPunks

カテゴリ
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Level
取引価格目安
200,000,000円
所有者
不明
アイテム説明
CryptoPunksは、2017年6月にLarva Labsによってイーサリアムブロックチェーン上で発行されたコレクタブルNFTである。24×24ピクセルのドット絵で構成されたキャラクターが1万点存在し、それぞれにタイプやアクセサリーなどの属性がランダムに割り当てられ、唯一無二のデジタルアートとして扱われている。
そもそもCryptoPunksは、イーサリアム上で初期に登場したNFTの一つとして知られている。現在普及しているERC-721の標準規格が確立するよりも前に登場したため、ERC-20を改変した特有の規格を用いており、「世界最古級のNFT」という希少性が大きな特徴である。2017年当時は無料で配布されていたが、2021年前後に訪れたNFTブームの火付け役となり、著名人やコレクターの取り引きが集中。結果、数百万円から数千万円、さらには数億円単位で取り引きされるようになった。
特に、1万点しか存在しない点に加え、キャラクターの種類(エイリアン、類人猿、ゾンビ、女性、男性)やアクセサリー(帽子、タバコ、めがねなど)の有無による希少度の違いが大きく価格に影響している。全体の大半を占める人間型の中でも、属性の数が多かったり珍しいアクセサリーを持つものほど高値がつきやすい。一方、エイリアンや類人猿、ゾンビなどは発行数が極端に少なく、大変入手困難なため、数億円を超える高額で落札される事例が後を絶たない。
CryptoPunksはブロックチェーン上の所有証明を通じて、複製は自由だが真のオーナーシップは唯一人のみが保有するという先進的な仕組みを示した。数多くのNFTコレクションが誕生するきっかけにもなり、歴史的・文化的に重要な役割を果たしたといえる。さらに2022年にはBored Ape Yacht Clubを展開するYuga LabsがCryptoPunksのIPを取得し、今後は商業利用権の解放を通じて新たな展開が期待されている。
2022年2月には「CryptoPunk #5822」が約8,000ETH(当時のレートで27億円超)で購入され、2017年時点の入手価格と比べて実に1万倍以上の高騰を見せた。こうした桁外れの取引事例や世界最古級のNFTというステータス性から、CryptoPunksはNFT市場の象徴ともいえる位置づけにある。従来の美術品のようにコレクション目的で所持する者も多く、特に高レア度のアイテムはオークションに出回りにくい。
将来的には、エンターテインメントやファッション、コラボプロジェクトなどで活用される可能性も示唆されており、メタバースやWeb3領域の発展とも相まって、CryptoPunksならではの歴史的価値や唯一性が一層注目されそうである。
総評
CryptoPunksは、NFTの歴史を語るうえで外せない存在である。極めて限られた供給数と老舗的地位を持ち、多くの高額取引の実績が示すように、コレクション市場でも別格の人気を誇る。また、2022年以降は知的財産の扱いが拡大し、複合的なメディア展開やブランドコラボなど、多様な広がりが期待される。今後もNFTの代表的なアイコンとして引き続き高い注目を集めるだろう。