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バナバナ1号 ローリーポーリーズの世界大冒険

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カテゴリ

game > 奇ゲー > 佐藤理

Level

取引価格目安

20万〜50万円以上(実売データなし・推定)

所有者

不明(現存確認は8本、うち2本未ダンプ・1本所在不明とされる)

アイテム説明

概要

『バナバナ1号 ローリーポーリーズの世界大冒険』は、1997年11月21日に発売されたMacintosh/Windows向けの子ども向け知育ソフトである。開発はアウトサイド・ディレクターズ・カンパニー、発売はシンコーミュージック・エンタテイメント。『東脳(とうのう)』『LSD』などの前衛的な作品で知られるゲームデザイナー・佐藤理が手がけた。

同年3月14日に発売された前作『ローリーポーリーズの七転び八起き』に続く、シリーズ第2作にあたる。英題は "Roly-Polys World Tour" で、日本語では『ローリーポーリーズの世界旅行』と表記されることもあるが、これは同一作品の別表記である(日本語版Wikipediaの佐藤理の項もこの表記を採る)。

前作の「七転び八起き」はプレイ動画が流通していた一方、本作については動画はおろか画像さえもネット上にほとんど存在せず、長年にわたって内容が不明のままだった。海外のロストメディア・コミュニティでは、佐藤理作品の中で唯一保存されていないタイトルとして扱われていた。

ストーリー

物語は、国民的アイドルの「オタネちゃん」が天狗に誘拐されるところから始まる。事件を報道で知った主人公の犬「ポン」は、天狗のアジトを突き止める。しかし、天狗はオタネちゃんを厳重な牢屋に閉じ込めたうえ、その扉を開くための7つの鍵を世界各地に隠したと告げる。

それでも諦めないポンは、仲間たち(通称「ローリーポーリーズ」)とともに、メカの天才である猿「バナテン」が開発した宇宙船に乗り、鍵を集める旅へ出る。世界各地の大陸を巡る過程で、それぞれの地域の地理や文化を学べる構成となっており、物語の要所ではミニゲームをクリアする必要もある。

発掘と保存の経緯

2022年8月、海外のコレクターBakuDDが未開封品を入手した。2023年1月、同人物が別のコレクターbeanstalkに所有を明かしたことをきっかけに、「開封してディスクをダンプする代わりに、日本の3DO限定版ソフトを贈る」という取引が成立。ダンプデータはRedumpによる検証を経て、2023年5月31日にInternet Archiveで公開された。同日にはプレイ動画の配信も行われ、発売から25年以上を経てようやく内容が広く確認できるようになった。

なお前作『七転び八起き』は2019年時点で保存されており、本作の発掘によって佐藤理のゲーム作品はすべて保存済みとなった。現在はInternet ArchiveやMacintosh Repositoryでディスクイメージが公開されている。

前作との比較

前作『七転び八起き』は、「ことわざ」を題材にしたムービーを日本語版と英語版で鑑賞するという、ゲームよりも教育ソフトとしての性格が強い作品だった。その無機質ともいえる構成が、かえって独特の世界観を際立たせてもいた。

一方、本作はさまざまな「地理・歴史」を題材とした上で各地を巡り、登場人物への聞き込みや謎解きを通じて物語を進める、比較的オーソドックスなアドベンチャーゲームとなっている。佐藤理作品らしいキャラクターデザインやサイケデリックな世界観は健在だが、子ども向けとは思えない映像が淡々と流れる前作と比べ「凡庸なゲームになった」と評されることもある。そのため、佐藤理の作品群の中では比較的評価の低い作品とみなされる傾向にある。

本作の稀少性

発掘の時点(2023年5月)で、現存が確認されている実物は世界で8本とされ、そのうち2本は未ダンプ、1本は所在不明とされている。発売から30年近くが経過した現在に至るまで、中古市場でまともな形で流通したことはなく、相場そのものが形成されていない。

ごくまれに出品されることはあるものの、確認されている範囲ではその希少性を把握していない出品者がフリマアプリに安価で出品し、すぐに購入されるか、大量のPCソフトをまとめたセットの中に紛れているといった形に限られている。

そもそも、前作『七転び八起き』の時点で、子ども向けとしてはかなり取っつきにくい世界観を持つ作品だった。そのため、本作も生産数が少なかった、あるいは流通範囲が限定されていた可能性がある。

価格について

実売の取引実績がほとんど存在しないため、本作の時価を確定することはできない。本ページでは参考値として「20万〜50万円以上」と幅を持たせて示しているが、これは実売データではなく、同じ佐藤理作品の相場からの推計である。

比較対象として、時々市場に現れる『東脳』は10万〜15万円程度、『LSD初回版』『ガラージュ 東芝EMI版』も同水準で取引されている。現存8本という稀少性を踏まえれば、下限はこれを上回る20万円程度と見るのが妥当だろう。一方で上限は読めず、海外のコレクター同士による競り合いになればどこまで価格が上がるか予測できないともいわれている。

総評

こうした事情から、本作はPCソフトの中でも屈指の入手困難品となっている。データとしては保存され誰でも内容を確認できるようになった一方、実物のパッケージは依然としてほとんど市場に現れない。ソフトそのものの評価は佐藤理作品の中では控えめながら、「最後に発掘された佐藤理作品」という来歴と現存数の少なさによって、コレクターズアイテムとしての価値は際立っている。

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